自己肯定感の大切さ

入籍予定の恋人がいる。一緒に暮らして数年経つ。

どんな人なのか大体把握しているし、話していたら楽しいし、同じことを考えている瞬間が何回もあって思考も似通ってきたなと感じる。

確実に最初の頃より信頼が増したし、絆みたいなものも強くなったと思う。

 

でも、時々、どうしようもない不安に駆られることがある。

「私は好かれていないんじゃないか」「こんな私を好きなはずがない」「今、面倒な女だと思われた」など。

一瞬思ってすぐ忘れるのならよくあることかもしれないが、その不安に取り憑かれて、あらゆる言動が私を否定しているのではないかと、偏った見方モードになってしまう。

そうなるともう止まらなくて、いつまでも「私のことを本当に好きか」と聞いてみたり、テレビのかわいい芸能人に嫉妬して「こういう人が好きなのか」と詰め寄ってみたり、最終的には切羽詰まって泣いたりする(こうして文字に起こすと本当に面倒くさい女だし、呆れて嫌そうにする世の男性の顔が浮かぶ。しかし、「だから女は嫌なんだよ」などと言わないで欲しい。私は確かに面倒な女だが、面倒ではない女もたくさんいる。どうか個人ごとに判断をしてもらいたい)。

 

どうしてこんなことになるのかは自分でも把握しているつもりで、それは自己肯定感が低いからだと思う。

自己肯定感が低いと、自分の存在や、やることなすことは大抵ダメだと思っているので、自分を認めてもらいたくて、近しくなった人に過剰に肯定を求めてしまう。

近しくなってくれた人は私のことを少なからず好いてくれている人なので、私が不安がっていたり、愛情を求めればそれに応えようとしてくれる。

でも、私は肯定感を溜め込む心の中のバケツの底が抜けているから、どんなに与えられても完璧に満足することはない。

一時的に満足したように見えても、時間が経つとまた同じことが繰り返される。

「私のこと好き?」が繰り返される程度ならまだかわいらしいが、私の場合は要求がどんどん重くなっていく。

親しくなって相手のことを好きになればなるほど、親密になればなるほど、その人がかけがえのない存在になり、そして同じくらい失うことが怖くなるからだ。

その人に否定されることを何よりも恐れているから、不安の大きさの分だけ愛情確認もそれを払拭できるくらいの強固なものが必要になる。

そんなことが繰り返される日々によって、やがて自分も周囲の人も精神的に疲弊していく。

 

じゃあ自己肯定感を高めるためにはどうすればいいのか?

 

まず、自分は自己肯定感が低いと認識すること。そのせいで自分や周囲を振り回し、負担をかけていることに気付くこと。

どうして自分がこんなに不安になってしまうのか、他人の承認を求めずにいられないのか、その原因を把握するだけでも少し落ち着くように思う。

体の不調に病名がつくとひとまず少し安心できるのと同じ。

 

そして、他人の承認によって自己肯定感を高めようとすることを止めること。

どんなに近い存在、たとえば家族や恋人や親友などであっても、他人は他人で、自分とは違う人間であり、その人の生活がある。

他人は自分の心を満たすための道具ではない。

自分の心の隙間は自分で埋めるのだ、と覚悟をすること。

他人になんとかしてもらおうという考えは、甘えを生む。甘えは期待を生んで、期待は満たされなかった時に恨みや怒りに変わる。被害者意識に邪魔されて、正常な判断ができなくなる。

だから、他人に気持ちを満たしてもらおうと思うのはやめるべきだ。

これも、明確に「よし!今からあの人に気持ちを満たしてもらうぞ!」と考えているなんてことはほとんどなくて、無意識に他人で気持ちを満たそうとしていることがほとんどだと思う。

「自分は今、この人の言動によって自分の気持ちを満たそうとしているんだ」と気付くことがだいじ。

「もしこの人が期待通りの行動を取らなくても、許せなくなったり絶望したりしないかな?」と考えてみると判断できると思う。

許せない!裏切られた!とか、もう何も手に付かないほど悲しいとか、そういう気持ちになる場合は、その人の言動に依存している。

「こうしてくれたらいいなあ。でももし断られても、残念だけどその人の考えなんだし仕方ないな」と思えるなら健全な状態。

 

心の持ちよう以外で、具体的に自己肯定感を高める方法については私も模索中だけど、健全な精神は健全な肉体に宿るとはよく言ったもので、やっぱり体の健康を気遣うことから始めるべきだと思っている。

それは本当に基本的なことで、よく寝るとか、健康的で栄養のある食事とか、規則正しい生活とか、過剰なストレスを与えないとか、運動とか。

体が健康だと変に情緒不安定になることはまず無い(逆にいえば、「なんかおかしくない?大丈夫?」と思えるような言動をしているときは、体がよっぽど疲れていると考える。あれこれ思考を巡らすのはとりあえず止めて、健康的なごはんを食べて今すぐぐっすり寝るべき)。

私はむかし情緒不安定な時に「とりあえず寝たら?」と言われて「なんでそんなこと言うの?この問題は重要なことなのに!体と心の健康は別だよ!」と憤慨していた。

でも今なら分かる。心が追い込まれてカッとなっているときは例外なく体が疲れている。だから寝られるなら寝たほうがいい。寝て起きてから考えても遅くない(そして、寝て起きてみると案外心がすっきりしてどうでもよくなっていたりすることは多い)。

 

それから、他人に依存しないために、楽しいことを見つけるのは本当に大事なことだと思う。

夢中になれるものがあるというのはとても良いことだ。

たとえそれが他人に理解されなかったり、何も生み出さないとしても、無趣味で暇で退屈な時間を過ごすより何百倍もいいと思う。

なんでもいいので、人間関係以外で、「いいなあ、楽しいなあ」と思える時間を作り出す。

受け身にならず、行動力を発揮するべきとも言えるかもしれない(他人に満たしてもらいたいという姿勢は、「私の求めるものをあなたが持ってきてよ」という、他人任せな状態。自分の飢えは自分で満たす)。

  

自己肯定感って本当に大事。

自己肯定感があれば生活していても不安になったり悩んだりすることがぐっと減るんじゃないかと思っている。

自己肯定感は自分を幸せにするし、一緒にいる人のことも幸せにできる(最低限、迷惑をかけないようになる)。

自己肯定感を高めて、安定した精神状態を保てるようになりたい。